災害復興で大活躍のユンボ

地震や台風などで道が寸断されたり、建物が倒壊したりすると緊急に救出や復興が必要になります。大抵は規模が大きく人の手による人海戦術では全く歯が立たない事も多くあります。
そんな時にユンボは大変貴重な救援重機になります。かなり万能的に働いてくれます。

2009年8月11日に静岡県で発生した震度6弱の地震では、駿河湾の深さ23kmが震源でM6.5の規模でした。
この時は、あの東名高速道路で吉田IC – 相良牧之原IC間の静岡県牧之原市静谷付近で、上り線外側のり面(土手の斜面)が道路延長方向で約40m、外側に向かって約100mにわたって崩れ、路肩と一部車線が崩落しました。
ニュースで見ているとヘリコプターからの映像ですが、ユンボが数台くずれた盛土をバケットですくいあげているのが映っていました。道路工事では皆お馴染みのユンボですが地震災害の復興でもこの重機がなければ全く作業が捗りません。

阪神淡路大震災でも被災地やその周辺地域の新車も中古もユンボが不足し、各地から応援が来ました。初期の救出時は自衛隊の大型重機も投入されましたが、一段落すると撤収していきました。神戸や芦屋、西宮、伊丹、宝塚、尼崎では大規模な倒壊や道路の寸断、阪神高速道路の崩落など発生し、我が目を疑う光景でした。
生存者の救助が終わったあとは、急ピッチで倒壊した家屋やマンション、ビルなどの解体・整理に重機が大活躍。バケットやハサミ、ドリルなどのアタッチメントを応用し一台で何役もこなす万能重機としてユンボは必須となっていました。
皮肉にも工事業者は震災復興景気とも言われ、人出が不足した時期でもありました。

このように災害復興にユンボは欠かせませんが、地域の災害復興や避難、救出には事前に地震対策マニュアルを作成し、防災ネットワークなど整備しておく必要があるでしょう。企業では事業継続計画であるBCPを導入し備える必要があります。
現在、導入済みの企業はまだ少数だと言われています。

[リンク]
高層ビルの地震対策にBCP導入